展覧会の構成

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第1章 御影堂障壁画
唐招提寺御影堂 平面図
東山魁夷の長い画歴の中でも唐招提寺御影堂の障壁画は、作品としての完成度はもとより、制作に費やした年月、大きさから言っても、最大の代表作であることは間違いないでしょう。このような大作を、さすがの東山も一度に仕上げることはせず、二期に分けて制作しました。第一期は南側に位置する宸殿の間に《濤声》を、上段の間に《山雲》を描き1975年に完成。第二期は北側の桜の間、松の間、梅の間の3間にそれぞれ《黄山暁雲》《揚州薫風》《桂林月宵》を描いて1980年に奉納しました。そして、松の間に据えられた鑑真和上像を納める厨子の扉絵を1981年に納めて、全体を完成させています。1970年に制作を依頼され、1971年にその依頼を正式に受諾してから、障壁画の完成まで実に10年。厨子扉絵まで含めるとあしかけ11年となります。
※本展では厨子扉絵の本画は展示されませんが、試作の展示があります。
第2章 御影堂障壁画への道程
東山魁夷がこの障壁画制作のために描いたスケッチは100点以上を数えます。本章ではこれらの中から、第一期制作の山海の風景16点、第二期制作の水墨による中国風景20点を選び紹介します。さらに、第一期制作の《山雲》《濤声》については、小下図、中下図、割出図、試作などを通じて、その制作過程をたどります。多数のスケッチをもとに小下図で構図をまとめ、次の中下図では弱い絵にならないよう、絵の要素となる形を輪郭でとらえています。さらに下図を引き延ばして再現する際の補助とする割出図をもとに原寸大の大下図を作り、本制作に移りますが、大下図と同時に5分の1の試作も描きました。これは本制作と同じ材料で描くことによって、手順や表現方法を確認することを目的としていました。こうした周到な準備を経て障壁画が完成されたことからも、これらのスケッチや下図を通じて障壁画に込めた画家の思いや意図を感じることができるでしょう。
※第2章で展示するスケッチや下図などは、半期で展示替えがあります。
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第1章 御影堂障壁画
唐招提寺御影堂 平面図
東山魁夷の長い画歴の中でも唐招提寺御影堂の障壁画は、作品としての完成度はもとより、制作に費やした年月、大きさから言っても、最大の代表作であることは間違いないでしょう。このような大作を、さすがの東山も一度に仕上げることはせず、二期に分けて制作しました。第一期は南側に位置する宸殿の間に《濤声》を、上段の間に《山雲》を描き1975年に完成。第二期は北側の桜の間、松の間、梅の間の3間にそれぞれ《黄山暁雲》《揚州薫風》《桂林月宵》を描いて1980年に奉納しました。そして、松の間に据えられた鑑真和上像を納める厨子の扉絵を1981年に納めて、全体を完成させています。1970年に制作を依頼され、1971年にその依頼を正式に受諾してから、障壁画の完成まで実に10年。厨子扉絵まで含めるとあしかけ11年となります。
※本展では厨子扉絵の本画は展示されませんが、試作の展示があります。
第2章 御影堂障壁画への道程
東山魁夷がこの障壁画制作のために描いたスケッチは100点以上を数えます。本章ではこれらの中から、第一期制作の山海の風景16点、第二期制作の水墨による中国風景20点を選び紹介します。さらに、第一期制作の《山雲》《濤声》については、小下図、中下図、割出図、試作などを通じて、その制作過程をたどります。多数のスケッチをもとに小下図で構図をまとめ、次の中下図では弱い絵にならないよう、絵の要素となる形を輪郭でとらえています。さらに下図を引き延ばして再現する際の補助とする割出図をもとに原寸大の大下図を作り、本制作に移りますが、大下図と同時に5分の1の試作も描きました。これは本制作と同じ材料で描くことによって、手順や表現方法を確認することを目的としていました。こうした周到な準備を経て障壁画が完成されたことからも、これらのスケッチや下図を通じて障壁画に込めた画家の思いや意図を感じることができるでしょう。
※第2章で展示するスケッチや下図などは、半期で展示替えがあります。
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